漏電火災警報器試験機
あまり見かけないですが、漏電火災警報器が設置している物件を点検する機会が少し増えてきました。
漏電火災警報機はワイヤラスやメタルラスを壁の下地として使用している建物に設置しており、漏電した際に警報を鳴らすことで建物全体を覆うラスを伝い電気が流れる事を警報で知らせる設備です。
警報を鳴らすことで避難を促す事が最大の機能になっている設備です。
漏電は引き込み電線を監視していると発見出来る為、電線から送られている太い電線にわっか状の変流器を取り付け、磁束を監視しています。
さて、今回はその変流器が正常に磁束を監視できているかをチェックする試験をお目にすることが出来ました。
受信機を触る事で点検するものだと思っていたのですが、変流器が劣化により誤差が生まれると受信機も意味がなくなるので、変流器の点検も行うとの事でした。
点検方法が面白く、仕組みをわかっているとなるほどなと思う試験機でした、変流器に一本電線を通して輪っかを作り、そちらに電流を流すことで、磁束に誤差が生まれる仕組みです。
三相の電線に変流器を付けている状態では行と帰りの電流が安定してプラスマイナスゼロなので変流器内のコイルに異常は出ないのですが、意図的に一本の電線を使い電流を流すことで誤差が生み、受信機が作動する迄電流を上げていくと、作動する電流が解る仕組みです。
公称作動電流値に対して40%から110%の範囲内で作動すれば問題ないです。
7類の資格を取って、教科書にも点検要領が書いてあったのですが、やはり教科書だけでは身にならないですね。
この試験機がお高くて手が出ないですが、貴重な漏電火災警報器試験機が有れば、意外な仕事が舞い込んでくるかもしれないです。